夢を追う23歳女子のブログ

このブログでは、「We are trash」の活動に関係する記事を執筆していきます。

ファストファッションが「安い」ワケ。ラナプラザ事件から学ぼう

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かめりさです🐢

最近、さまざまなアパレルメーカーがSDGsを意識したリサイクル商品を展開しており、ニュースでも取り上げられています。

一見、「いいことしてるじゃ〜〜ん」って言う風に思われがちだけど、ってかそうなんだけど、悲しいことに、正直その活動について素直に肯定できない自分がいました。🔥笑

きっと読み終わるころには、これらの疑問が解決されていると思います♡ それではまず最初に、ファストファッション」とはんなんなのか?説明していきます。

 

こんな人に読んでほしい♡

ファストファッションとは

ファストファッションとは、流行を取り入れつつ低価格な服中国や東南アジア、発展途上国などにある下請け工場で大量生産し、短いサイクルで販売するブランドや、業界の事を言います。

「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになります。 私たち先進国の人が、手頃な価格でお洒落を楽しめるとされる反面、工場で働く労働者の人権侵害、環境汚染が大問題となっています。

ファストファッションという言葉は、 2009年新語・流行語大賞のトップテンにも選ばれたそうです。 2015年までの10年で、日本国内では外資系のファストファッション(forever21とかH&MとかGAPとか)の店舗数が倍になっており、日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況になっています :roll:

さて、先ほど上記で”手頃な価格でお洒落を楽しめるとされる反面、工場で働く労働者の人権侵害、環境汚染が大問題となっています” と述べましたが、一体何が問題で工場で働く労働者の人権侵害を引き起こしているのでしょうか?

実際に、工場で働く労働者が犠牲になった事件があるので紹介します。

工場の労働者の多くが犠牲になったラナプラザ・ビル事件

ラナプラザビル                            出典:HUFFPOST 

 

みさなんは南アジアの国、バングラデシュという国を知っていますか?

バングラデシュの首都ダッカには、世界的有名ブランドの洋服の生産工場がたくさんあります。

2013年の4月24日、生産工場の一つのラナプラザビルが突然崩壊し、労働者たちは生き埋めになり犠牲者が続出するという事件が起きました

その数は1130人以上だと報じられています。 このラナプラザビルは事件前日に、建物に大きな亀裂があることが確認されていて、労働者たちは「出社したくない」と言っていました。 ですが、現地工場のオーナーは生産性を落とすにはいかなかったので出社するように命令をだし、無理やり出社させていたそうです。。。。 ( ̄ー ̄)

世界中から「非人道的だ」と非難され、日本でもビッグニュースになって多くのメディアに取り上げられたのでご存知の方も多いと思います。

 

さて、崩壊したラナプラザビルは、なぜ多くの犠牲者を出すとこになってしまったのでしょうか?

劣悪な労働環境

 崩壊したラナプラザビルで働いていた女性たちの賃金は、1か月3000タカ(約38ドル)でした。

事故後の2013年12月に、5300タカ(約68ドル)に上昇しましたが、日本円に直すと、わずか月に8000円ほどの月給です。

朝から晩まで働いて、夜遅くにスラム街へ帰っていきます。

世界的なアパレル企業の求めることである、

・安い発注価格に応えられること

・短い期間で大量生産をすること

この二つの要望に応えるために、現地工場は労働者を劣悪な環境で働かせ、納期に間に合うように長時間の労働を課します。

 

「事故当時、私は工場で週7日、休みなく働かせられていました。この工場では3~4時間の超過労働は当たり前。私は妊娠していたのに、毎日毎日働かなければならなかったし、深夜も残業を強制されていました。土曜・日曜もやすむという選択肢はありませんでした。」 伊藤和子著(2016)『ファストファッションはなぜ安い?』コモンズ より抜粋p.17

契約を切られるのが恐いサプライヤー

・発注を依頼する大企業=バイヤー

・製品を生産する現地工場=サプライヤー

この2つは、取引関係にあります。

もし、サプライヤー(現地工場)側が労働者の労働環境の事を考えバイヤー(大企業)側

「もう少し発注コストを低くしたり、生産量を減らしてくれ」

と申してでも、 バイヤー側に

「ほかにも安く生産できるところならいくらでもある。今月で契約を切っても良いのか?労働者たちの仕事がなくなるぞ」

と言われるので反論ができせん。 人権侵害の度が過ぎます。

実際にこのラナプラザビル崩壊事件が出てきているファストファッションを題材にした有名な映画の予告編があるのでご覧ください。

 

『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償』unprefixed_class=""]

公式HPはこちらです↓↓

ザ・トゥルーコスト~ファストファッション 真の代償 

労働者たちは、肉体的な暴力や時に性的・精神的虐待、強制的な時間外労働、有給での産休取得の拒否、賃金・ボーナスの一部不払・遅配などの経営者側の不当取扱いを報告。 労働法が近ごろ改正されたにも拘わらず、こうした不当取扱いに立ち向かおうと労組結成を試みた労働者の多くが、解雇や暴力(工場経営側からの場合も、雇われた第三者からの場合もある)などの報復を受けた。 出典:ヒューマン・ライツ・ウォッチ ウェブサイトより一部抜粋

なにが原因であのラナプラザビルが崩壊したのか、もうお分かりですよね。

劣悪な労働環境はそのままになっていたことや 低価格の発注、契約を切られるかもしれないという様々な原因が重なり、

この事故を引き起こすことになってしまいました。

 

この事件勃発後も、多少は改善されている面はありますが、 もとの原因といえる大企業側は、知らんぷりだそうです。

 

。。。こんな社会でいいのでしょうか?  

私たちにできることはなにか?

 SDGsの12項目に「つくる責任、つかう責任」とありますがまさにこのことですよね。

原因を作っているのも現実。リサイクル商品を作っているのも現実。

その2つの発生点が同じだったら?もう素直に、

「いいことしてるじゃん」なんて思えません。

 

結局私たちが出来ることは何なのか?

 

今回はバングラデシュの例を挙げ、ファストファッションの真実についてお話しましたが、 これはほんの一部にすぎません。

劣悪な労働環境で生産されているのは、服だけじゃありません。

・ナイキのサッカーボールはパキスタンの12歳の子供たちが一日60セントで縫い合わせて作られていたこと

ユニクロはいまだにカンボジアで児童労働を行っているということ

 

 残念なことに、このような事例は調べればいくらでも出てきます。

じゃあもう絶対ファストファッションの服買わない!!

フェアトレードの服しか買わない!!

 

とは言い切れませんよね。

そんな焦る必要はなく、今からできることから始められればいいんです。 たとえば?

私たちにできることはたくさんあるんです。

 今持っているそのノート、ペン、カバン、携帯、ダイヤ。 今日飲み食いしたチョコ、ココア、コーヒー、エビ。

 

身につけるもの、食べ物を買うとき、 その行動が世界のどこかにいる人の人権侵害に加担するとしたら。。。?

 

すべての物の裏側には、 大勢の人の犠牲・努力がある事を決してわすれないでください。

 

私がこのファストファッションに関する真実を授業で知ったとき、自分自身ファッションが好きだったので、めーーちゃショックを受けました。 私はひとりひとりの消費行動を見直してほしいし、もっと私たちの生活は世界と繋がっていることを認識してほしいって思っています。

市場は、需要と供給で成り立っています。

需要側、消費者側が声をあげて市場を変えていくべきではないでしょうか??

出来ることから、一緒に始めませんか?  

 

もっといろんな事例を知りたい方のために本を紹介しておきますね。

↓サクッとカンボジアの事例、中国の事例を詳しく知りたい人(読みやすいデス)↓

↓チャチャっと環境問題やファストファッションについて知りたい人(初心者にオススメ)↓

エシカルファッションやデザイナーのいろんな写真を見ながら勉強したい人(こちらも初心者にオススメ)↓

多国籍企業の搾取についてガチで勉強したい人(読むのに気力いる)↓

 劣悪な労働環境で作られた商品ではないエシカルファッションもコチラから購入できます↓
 

🐢 参考 :大学の授業 ・伊藤和子著(2016)『ファストファッションはなぜ安い?』コモンズ ・サフィア・ミニー(2012)『NAKED FASHION』サンクチュアリ ・ヒューマンライツウォッチウェブサイト